天明から弘化の頃、「百珍本ブーム」がおこり、新興都市江戸の江戸前食文化が芽生えました。

　『豆腐百珍』は、1782年大阪で出版されました。一躍ベストセラーになり、何度も版を重ねました。

　1785年に刊行され、発行元は、江戸・大阪・伊勢の国各１軒、京都の３軒が名を連ねています。

　1785年に出版された『万宝料理秘密箱』の中に「卵之部」があり、さまざまな卵料理が書かれています。

　『甘藷百珍』は、江戸・寛政年間（1789〜1801）に『豆腐百珍』の姉妹編として刊行されました。

　1786年、江戸と大阪でそれぞれ出版されたものがまとめて『大根百珍』と名づけられました。

　実際に作ってみました。食べてみると、驚くほどおいしい。素材の味を生かす調理法だったのです。

　「そば百楽」は江戸時代の『百珍本』ではなく、現代の百珍本。作者は京都のおそば屋さんです。